PS4で遊べるVR機器、『PlayStation VR』が発売されたのが昨年の10月。自宅でも手軽にVRが遊べるようになり、2016年は"VR元年"とも呼ばれました。
それから約1年が経ち、新型アップグレードモデル『CUH-ZVR2』が2017年10月14日に発売。
昨年PS VRが発売されてからずっと欲しいと思っていたのですが、いかんせんどこも品薄状態で手に入らなかったため、この再販は本当に助かりました。
気になるコンテンツもいくつか発売されたので、「買うなら今しかない!」と思い切って購入。
ついにPlayStation VRを手に入れたぞ!!本日発売の『スターウォーズ バトルフロントⅡ』も届いた! pic.twitter.com/TThGAueF4h
— 一条 蓮 (@ren_ichijoh) 2017年11月17日
すでに定価では手に入らないショップも多かったのですが、楽天のジョーシンストアにて運よく定価でゲットすることができました。
VR用のゲームソフトは『PlayStation VR WORLDS』と『V!勇者のくせになまいきだR』を購入。
「VRって結局どうなの?」と気になっている方も多いと思うので、今回はPlayStation VRをプレイしてみた感想について書き連ねていきたいと思います。
旧モデル(CUH-ZVR1)との違い
新型PS VRのレビューに入る前に、旧モデルとの違いをざっとご紹介します。
今回発売された新型PS VR(CUH-ZVR2)は解像度やカタログスペックに大きな変更はなく、細かなユーザビリティが向上したマイナーアップグレードにとどまっています。
旧モデルからの主な変更点は以下の通り。
- PlayStation Camera同梱版の価格が約5,000円ほど安くなった
- プロセッサーユニットの軽量化、省スペース化
- イヤホンの位置変更、イヤーピースホルダーの追加
- 音量、マイク調整のリモコン位置変更
- HDR映像のパススルーに対応
正直、スペック上はほぼ変更がないと言っていいでしょう。各ボタンなどの配置が変わり、VRプレイ中でもリモコン操作しやすくなったくらい。
個人的に一番うれしい変更点は、価格が安くなったことですね。旧モデルはVR本体+PS Camera同梱版の価格が49,980円+税だったのが、新モデルは44,980円+税での販売になっています。
旧モデルを持っていれば改めて買うような商品ではないですが、まだPS VRを持っていないユーザーにとってはお得な商品です。
PlayStation VRの開封レビュー
内容物の確認
到着したPS VRの外箱は思っていた以上に大きくてびっくりしました。体積的にはPS4本体の外箱とほとんど変わらないのではないでしょうか。
内容物はPS VR本体やPS Camera&専用スタンド、PS4とPS VRをつなぐプロセッサーユニット、イヤホン、各種ケーブル、ソニー製品おなじみのクイックスタートガイドが入っています。
PS VR本体はこんな感じ。ヘッドセットの本体重量は約600gで、映像を映し出す前面部分がややずっしりと重く感じます。
外の明かりが入ってくるとVR効果が半減してしまうので、ゴーグル部分は視界が遮られるように上下左右、鼻に当たる部分などにカバーがついています。
本体底面には電源ボタンとリモコンボタン(音量調整、マイクON/OFFが切り替え可能)、ボイスチャットなどで使用できるマイクがついています。
旧モデルではこのリモコン部分がケーブルについていたので、VRプレイ中にボタン位置を探るのが大変だったようですが、新モデルではVR本体についているので操作しやすくなりました。
背面にはヘッドセットの締め付け具合を調整できるダイヤルがついています。時計周りに回すとキリキリと締め付けられ、ヘッドセットを頭にしっかりと固定することが可能です。
外すときは下についているボタンを押せばロックが外れて緩めることができます。
PS VRは音声出力もできますが、イヤホンは内蔵されておらず、別途付属のイヤホンをつける必要があります。
VR本体のイヤホン端子に差し込めば、ゲーム音をVR本体から聴くことが可能です。
普通の3.5mmミニプラグのイヤホンなので、お手持ちのイヤホンを挿して使うともできます(ただし付属のイヤホンは音質も十分良く、邪魔にならない長さに調整されているので、よほど音質にこだわらなければ付属の商品を使ったほうがいいと思います)。
VRの位置を検知する『PlayStation Camera』も付属。高さ調節ができる専用スタンドもついています。
ちなみにこのPS CameraはVRを遊ぶためには必須の商品になります。VR本体だけを買っても遊べないので注意してください。
PS4本体とPS VRをつなぐプロセッサーユニット。PS VRは直接PS4に接続することはできず、このプロセッサーユニットをあいだにはさむ必要があります。
サイズ的には外付けハードディスクドライブみたいな感じです。
PS4本体の近くにこのプロセッサーユニットを置かなければいけないので、テレビ周りにスペースを作っておく必要がありますね。
ケーブルが多くやや複雑だが、セットアップは15分程度で完了
PS VRは周辺機器や付属のケーブルが多いので、普通のゲーム機をテレビに接続するよりもすこしだけ複雑です。
しかし、各ケーブルにはわかりやすく番号が振ってあるため、クイックスタートガイドのとおり順番に接続していけば、誰でも問題なくセットアップできると思います。僕も15分程度でセットアップが完了しました。
接続の概略図はこんな感じ。
キモになるのはテレビとPS4、PS VRのあいだにかませるプロセッサーユニットですね。プロセッサーユニットはテレビ、PS4、PS VRからそれぞれHDMIケーブルで接続されています。
PS CameraはUSBケーブルで直接PS4本体に接続します。
接続できたらPS4、PS VRの電源を入れてセットアップ開始。プレイエリアの設定や、ピントの調節などをしていきます。
推奨されているプレイエリアはPS Cameraの位置から1.5m~2.0m離れた位置なので、あまりに近いとVRが正しく機能しないかもしれません。
ちなみに僕の部屋は6畳ほどですが、距離的な問題はなくきちんと設定できました。
プレイしてみた感想
まさに"没入"という体験!これまでのゲームではまったく感じたことのない迫力
映像への没入感という意味で、PS VRは僕がこれまで体験してきたゲームとは一線を画すクオリティでした。FPSやアクションなど、一人称視点のゲームは過去に何十本と遊んできましたが、その感覚とはまったく違う。
360度どこを向いても映像があり、それらを頭を動かすだけで見ることができる。触れそうな距離に魚が泳いでいたり、銃を突き付けてくる大男が目の前に迫ってきたり。
VRを体験するまでは、3D映画のように"飛び出す映像"のようなイメージを持っていたのですが、全然違いましたね。飛び出すというよりも"入り込む映像"という感覚のほうが近い。
なんというか、映像を見ているというよりも、脳を直接だましているような感じです。思わず目の前に見えているものに手を伸ばしてしまったり、敵が襲いかかってくるのを頭を振って避けてしまったり・・・。いい年してこんな体験をするとは思いませんでした。
テレビや雑誌などの情報で「PS VRはこういうもの」というのは分かっていたつもりでしたが、僕の想像を超える体験でしたね。
世の中には実際に体験してみないとその凄さがわからないものがたくさんありますが、PS VRもそのひとつだと思います。こればっかりはやってみないと分からない。
というとやたらにハードルが上がっている気もしますが、たぶんそのハードルも超えてくるくらいのインパクトがあると思います。まだVRをやったことがない人は、相当にハードルを上げてから遊んでも驚くはず。
PS VRに関しては、どんなに素晴らしい文章を読んでも、素晴らしいプレイ動画を見ても、その凄さはきちんと伝わらないでしょう。
まだやったことがない人は、ぜひ一度遊んでもらいたいですね。ゲームが好きでこれまでたくさんのゲームを遊んできた人ほど、PS VRの体験には驚くと思います。
装着感は思っていたほど悪くない。眼鏡をかけたままのプレイもOK
PS VRはその見た目から、「装着感が悪そう・・・絶対落ち着かないでしょ」と思っていましたが、実際に遊んでみるとほとんど気にならずにプレイできました。
ヘッド部分は伸び縮みする仕組みになっていて、頭の大きさにかかわらず装着可能。おでこや後頭部のクッションもほどよい柔らかさで、ずっとつけていても痛みを感じることはありません。
後ろについているダイヤルを回すとキリキリと縮まり、しっかりと頭に固定することができます。頭を上下左右に振りながら遊んでも、ゆるんだりズレたりすることはなかったですね。
また、眼鏡をかけたままでもPS VRを装着できる点も素晴らしい。
僕は裸眼なのですが、眼鏡をかけた友だちに遊んでもらったときは、そのままでも問題なくプレイできていました。
ブルーライトカット眼鏡をかけたままでも遊べるので、どうしても疲れやすくなるVRプレイでも、多少疲れを軽減できるのが嬉しいですね。
PS VRで遊んでいる画面がテレビにも映し出されるので、隣で見ているだけでも楽しい
これは買うまで分からなかったのですが、PS VRは自分でプレイするだけでなく、プレイしている人を隣で見ているだけでもけっこう楽しいということに気づきました。
PS VRのプレイ画面はテレビにも映し出されるので、プレイヤーがどんな映像を見ているか、どんなプレイをしているかが一目瞭然。
サメに襲われそうになって飛び上がるほど驚いたり、走行する車をよけながらソリで滑走したりする姿を見ながら、隣で一緒に盛り上がることができます。
PS VRは基本的に一人プレイ専用のマシンですが、プレイしている人のリアクションも楽しめるので、パーティゲームとしても使えると思います。
特に、VR初体験の人のプレイを見るのは本当に面白い。自分がプレイしていたときとはまったく違う箇所に注目したりするので、「あ、こんなオブジェクトがあったんだ」と新たな発見もありました。
ゲームによってはVR酔いする。長時間プレイには向かない
視点が激しく動くゲームだと、ぶっちゃけかなり酔います。
『PlayStation VR WORLDS』に収録されているタイトルのなかだと、深海に潜る「Ocean Descent」や激しい銃撃戦が体験できる「The London Heist」などは酔わなかったのですが、道路をハイスピードで滑走する「VR Luge」や無重力の宇宙空間を進む「Scavengers Odyssey」はかなり酔いました・・・。
「VR Luge」なんかは、プレイ開始30秒くらいでかなりグロッキー気味に。
僕は三半規管があまり強くなく、車酔いもするタイプなので余計そうなのかもしれませんが、乗り物酔いしやすい人だと長時間プレイはキツイでしょう。
『V!勇者のくせになまいきだR』は視点が固定されているので2時間くらいぶっ続けで遊んでも全然大丈夫でした。
ゲームによって酔う、酔わないがあるので、その点は注意しなければいけませんね。
まとめ| アトラクション的な楽しさは画期的体験!今後はコンテンツの充実を期待
PS VRの衝撃は、自分の想像以上のものでした。これまでのゲーム体験とはまったく違う世界がそこに広がっています。
自宅にいながら深海や宇宙、ロンドンの街や未来世界など、さまざまな世界を手軽に体験できるのは素晴らしい。
定価約5万円という価格は決して安くはないですが、テーマパークに何度も通ったり、旅行に行くのと近い体験ができると考えれば、べらぼうに高い買い物でもないのかなと思います。
難点としては、やはりコンテンツがまだまだ少ないことでしょう。
徐々にVR対応ゲームや動画コンテンツなどは増えていますが、それでも遊べるソフトが足りてない印象。
「VRゲームはボリュームが少ない!」「やり応えがない!」という声もありますが、僕としてはボリュームのある大作ゲームを出すよりも、いろんな世界が体験できる軽めのコンテンツを増やしてほしいと思っています。
いかんせんPS VRを長時間プレイするのはどうしても疲れてしまうので、やり込み要素がたくさんあるようなゲームが出たとしても、それはそれで大変なのかなと。
どちらかというとアトラクション的な、1,000~2,000円くらいで買えるダウンロードゲームが増えてくるとVRはもっと楽しくなるのかなぁと思ったり。
12月にはVR対応のスカイリム、『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』の発売も予定されているので、それは楽しみですね。
スカイリムは完全にやり込み系のゲームなので、それを遊んでみたらまたPS VRの印象が変わるかもしれません。
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