マーベルコミックスの大人気キャラクターである『スパイダーマン』を題材にしたアクションゲーム、『Marvel's Spider-Man(マーベルズ・スパイダーマン)』が2018年9月7日に発売されました。
E3 2016で発表されてから、2年以上の月日が経ってついに発売となった本作。MCUやアメコミ映画好きの僕としては、この日を待ちに待っていました。
もちろん、予約開始と同時にAmazonでポチり、発売日にゲット。すでに10時間以上プレイしてみたので、その感想をお伝えいたします。
- 『Marvel's Spider-Man』の良い点・面白いところ
- 『Marvel's Spider-Man』のイマイチな点
- 『Marvel's Spider-Man』に関するQ&A
- まとめ:歴代アメコミゲームの中でも最高の出来!
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『Marvel's Spider-Man』の良い点・面白いところ
とにかく移動が楽しい!"スパイダーマンごっこ"してるだけで最高!
僕が『スパイダーマン』をゲーム化する上でもっとも重要だと考えているのが、「移動する楽しさがあるかどうか」です。
本作『Marvel's Spider-Man』では、移動の楽しさが完璧に表現されています。
ウェブスウィングでニューヨークの街を縦横無尽に駆け巡る爽快感は、もはや映画の世界で見た『スパイダーマン』そのもの。
R2ボタンを押すだけで勝手に糸を飛ばしてスウィングしてくれるので、いちいち細かい操作を必要としません。
しかも、ただ糸にぶら下がってスウィングするだけでなく、建物の角に糸を飛ばしてジップラインのように高速移動したり、急降下して移動速度を上げたりと、自由自在な移動を楽しむことができます。
そのスピード感たるや、ほかのゲームでは味わったことのない気持ち良さです。
僕がこれまで「移動がクソ楽しい!」と思ったゲームには『インファマス』や『GRAVITY DAZE』などがありますが、もしかしたらそれをも超える面白さかも。
スウィングアクションだけでなく、もちろん壁走りだってできます。空中だろうが屋根の上だろうがビルの外壁だろうが、あらゆる場所をシームレスに気持ちよく移動できるんです。
オープンワールドゲームおなじみの「ファストトラベル」もきちんと用意されているのが抜かりないところ。
マップの広さに対して移動スピードがかなり速いので、ウェブスイングで移動してもストレスはないのですが、コレクションアイテムやサブクエスト埋めをするときにはファストトラベルが役立ちますね。
ウェブスウィングで"スパイダーマンごっこ"が出来るだけで、このゲームを買った価値が十分にあると言えるほどです。
戦闘アクションも爽快感バツグン!
『Marvel's Spider-Man』は戦闘アクションも最高に楽しいです。
基本は□ボタン連打で、パンチやキックのコンボを自動で繰り出してくれます。『バットマン:アーカム・ナイト』のような戦闘システムに近いですね。
それに加えて、『スパイダーマン』ならではのウェブアクションも魅力です。
R1でクモ糸を飛ばして敵を拘束したり、拘束した敵を糸で捕まえて投げ飛ばしたりといったことも可能。
□ボタン長押しで敵を空中に飛ばすことができるので、そこから空中コンボに繋げたり、敵を地面に叩きつけたりといったこともできます。
遠く離れている敵に対しても、△ボタンを押せばクモ糸を飛ばして一気に接近することもでき、スピード感バツグンです。
その他にも、クモ糸で近くにあるモノを投げつけたり、敵から銃を奪ったり、もちろん回避アクションがあったりとさまざまな戦い方ができます。
慣れれば慣れるほど、そしてスキルを解放すればするほど戦闘アクションは多様化していき、どんどんスタイリッシュな戦い方ができるようになるのも嬉しいですね。
『スパイダーマン』らしい、特殊ガジェットを使った攻撃も楽しい。
通常のウェブシューター以外にも、エネルギーブラスターを自動で発射してくれる「スパイダー・ドローン」や、敵に電気ショックを与える「エレクトロ・ウェブ」、罠にかかった敵を瞬時に無力化する「トリップ・マイン」など、さまざまなガジェットが登場します。
雑魚戦でも、敵の個体によって戦い方を変えないとなかなか勝てないバランスになっているのもいい。
例えば、普通の雑魚敵なら正面からぶん殴るだけでいいのですが、「盾持ちの敵なら○ボタンで敵の背後に回って攻撃」「巨漢の敵は攻撃してもひるまないので、クモ糸で拘束してから」「銃を持っている敵は、武器を奪うか避けながら接近して戦う」など、戦い方のバリエーションが豊富です。
けっこう戦闘の難易度は高いので、頭を使いながら戦わないといけません。
また、正面からの戦闘だけでなく、敵の頭上をこっそりと移動しながら戦うステルスアクションも楽しいです。
天井や鉄骨に張り付いて、そこからクモ糸で敵を一気に拘束する楽しさがたまりません。
きちんと物語を推進していくオリジナルストーリー!
この手のキャラクターゲームものは、全く物語が進んでいかないオリジナルストーリーが多いのですが、『Marvel's Spider-Man』はきちんとストーリーテリングしてくれます。
「なんとなくヴィラン(悪役)を次々と登場させて倒していくだけ」というような雑な物語ではなく、それぞれのキャラクターがなぜヴィランとなったのか(もしくはスパイダーマンに協力しているのか)を描いていき、さらにはどんどん人間関係が展開していくので、ひとつの物語として非常に面白い。
まだ最後までストーリークリアしていないので最終的な評価は避けますが、10時間ほどプレイしている現時点では、「次はどうなるんだろう?」と続きが気にある程度にはストーリーにのめり込んでいます。
スーツ、スキル、ガジェットの成長システムが面白い!
本作の成長システムは、主に「スーツ開発」「スキル解放」「ガジェット強化」の3種類があります。
スーツを開発していくことで、見た目が変わるのはもちろんのこと、「スーツパワー」と呼ばれる特殊能力が解放されていきます。
スーツパワーは必殺技のようなもので、周囲の敵にウェブを飛ばしまくる「ウェブ・ブロッサム」や、衝撃波を飛ばして攻撃する「ネガティブ・ショックウェーブ」など何種類もあり楽しい。
ガジェットを強化していくことで、ウェブシューターの弾数が増えたり、攻撃範囲が拡大したりします。
スキルツリーは攻撃に関する「イノベーター」、防御や回避にかかわる「ディフェンダー」、移動能力をアップさせる「ウェブスリンガー」の三系統から選んで、能力を伸ばしていきます。
メインミッションをこなせばレベルはガンガン上がっていくので、レベル上げ作業も必要ないのが嬉しいですね。
スーツ開発やガジェット強化をするためには、サブクエストや収集アイテムで手に入る「トークン」と呼ばれるアイテムが必要です。
経験値稼ぎのための雑魚狩りではなく、寄り道しながら自然と強化アイテムが貯まっていくシステムなのがいい感じ。
作りの細かさ、小ネタが「これでもか!」と盛り込まれている
『Marvel's Spider-Man』は細部にわたるまで作り込まれているゲームです。
数十種類以上あるコレクションアイテムごとに固有のセリフが用意されていたり、ファストトラベルのロード画面が地下鉄に乗るスパイダーマンだったり(これも数パターン用意)と、いちいちクスッとさせてくれます。
戦闘やサブクエストのたびに独り言をしゃべり続けるのも、スパイダーマンらしくて最高。
遊びやすさも万全で、難易度変更ができるのはもちろん、ムービー中に出てくるQTE(ボタン入力)をオフにできたり、謎解きパートのパズルをスキップできたりと、爽快感を損なわないよう細心の注意が払われています。
『Marvel's Spider-Man』のイマイチな点
サブストーリーに入ると途端にテンポが悪くなる
戦闘や移動アクション、ストーリーなどどれを取ってもハイクオリティな『Marvel's Spider-Man』 ですが、いくつかの不満点もあります。
特に気になったのが、サブストーリーやサイドミッションに入った時のテンポの悪さです。
ミッションを始めるたびにキャラクターたちのセリフがいちいち挟み込まれるので、どうにも気持ちをそがれる。
もちろん、サブストーリーでもしっかりとセリフが作り込まれているのは嬉しいポイントなのですが、「毒ガスを除去する」「街中のチェックポイントを通過しながら移動する」など、ストーリー要素が皆無のサイドミッションでもキャラクターが長々と説明してくるのは邪魔。
せっかくそれまで爽快感バツグンのアクションを楽しんでいたのに、サイドミッションを始めると途端にテンポが悪くなるのは残念です。
スパイダーマン以外のキャラを操作するパートがつまらない
本作の一部ストーリーでは、MJ(スパイダーマンの恋人)やマイルズ(スパイダーマンの協力者)といった"スパイダーマン以外の登場人物"を操作するパートがあるのですが、これが壊滅的につまらないです。
当然のことながら彼らはスーパーパワーを持っていないので、基本的には「敵から隠れながら動く」というステルスミッションになります。
スパイダーマンを操作しているときは、物陰から攻撃したりできるのでステルスミッションでも楽しいのですが、一般人がこそこそ隠れて動くだけのゲームは遊びたいとは思わないですね。
ストーリー上どうしても必要な要素とも思えないのに、一般人の操作パートがあるのは残念なポイントです。
『Marvel's Spider-Man』に関するQ&A
Q. ストーリーはどこから始まる?
A. 主人公ピーターが『スパイダーマン』になってから8年後
『Marvel's Spider-Man』のストーリーは、主人公ピーター・パーカーが『スパイダーマン』として活躍するようになってから8年が経った世界が描かれます。
時制としては、これまでの映画版よりもはるかに後の世界が描かれるので、クモに嚙まれたり、ベンおじさんが死んだりみたいなおなじみのアレは一気にすっ飛ばされて始まります。
一部のヴィランたちとはすでに何度も戦っているということになっており、いわゆる原作コミックのような「敵対しているけど"つうかあ"の仲」という具合。
恋人であるMJとも、「別れてから半年ほど経っている」というところから始まります。
Q. スパイダーマンを観てなくても平気?
A. 全然OK。多少の事前知識があるとなお◎
本作はオリジナルストーリーで語られるので、基本的には映画版等を知らなくても楽しめると思います。
ただ、上述したように「なぜスパイダーマンになったのか?」「どうしてこんな力を手に入れるようになったのか?」というところは飛ばされて始まるので、多少の事前知識は必要かも。
最低限、「特殊なクモに嚙まれて超能力を手に入れた」というところだけ押さえておけば、まったく問題ないでしょう。
まとめ:歴代アメコミゲームの中でも最高の出来!
これまでいくつものアメコミゲームが発売されてきましたが、その中でも『Marvel's Spider-Man』はトップクラスの出来だと思います。
個人的には、もっともハマったアメコミゲームです。戦闘・移動・ストーリー・やり込め要素と、どれをとっても最高。
多少難易度が高い部分もありますが、難易度変更もできるのでアクションが苦手な人でも楽しめると思います。
何よりも、このクオリティで"スパイダーマンごっこ"ができるゲームが発売されたことが嬉しいですね。
万人におすすめできるアクションゲームです。
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