2018年4月25日 追記
敵をバッタバッタとなぎ倒す爽快感バツグンのアクションが楽しめる『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズ。その最新作となる『ゴッド・オブ・ウォー』が2018年4月21日に発売されました。
過去作は、2005年にPS2で発売された『ゴッド・オブ・ウォー(1作目)』、
2010年にPS3で発売された『ゴッド・オブ・ウォーIII』をプレイ済みです。
熱狂的なシリーズファン!というわけではないのですが、今回の最新作は海外での評価も高いと聞き、発売を楽しみにしていました。
すでに15時間ほどプレイしてみたので、今回は『ゴッド・オブ・ウォー』をプレイした感想をお伝えします。
※その後、計25時間ほどプレイしてシナリオクリアまで進めましたので、改めて感想を追記しています。
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『ゴッド・オブ・ウォー(PS4)』ってどんなゲーム?
神殺しの男が"父"となる、新生『ゴッド・オブ・ウォー』
今回発売された『ゴッド・オブ・ウォー』は第一作目と同じタイトルですが、リメイクではなく『III』から繋がる正統続編です。
『III』の最期、神ゼウスへの復讐を果たした主人公クレイトスのその後を描く作品。
これまでの作品では、アテナやタナトス、ハデスやゼウスといった神々が登場するギリシャ神話がモチーフになっていましたが、本作では舞台を「北欧神話」に移して物語が進んでいきます。
神であろうと人間であろうと容赦なく斬り捨ててきたクレイトスですが、父となったことでこれまでの過去を捨て去り、山奥でひっそりと暮らしているところに謎の男がやってきて・・・というのが本作の導入部分。
旅を通じて、これまで戦にのみ生きてきたクレイトスが父として、人間として成長し、息子アトレウスも神の血を引く人として成長していきます。
ストーリーとしては繋がっていますが、ほぼ新キャラだらけでクレイトス自身も"過去を捨てて"いるので、過去作を遊んでいなくても十分楽しめると思います。
さらに戦略的に!一新された戦闘システム
過去作ではクレイトスの無双っぷりが発揮されるド派手なアクションが魅力でしたが、本作では立ち回りやガード、回避が重要となる、より戦略性の高い戦闘システムになりました。
斧を投げ、盾ではじき、素手でぶん殴る・・・。状況に応じて攻撃方法を変えたり、敵の攻撃をよけたりといった見極めが必要です。
さらに、武器に装備することで固有の大技が出せる「ルーンアタック」や、スタンゲージを溜めてド派手な演出で敵を倒す「フィニッシュ攻撃」など、これまでの『GoW』らしい爽快感あるアクションも健在。
『ゴッド・オブ・ウォー(PS4)』をプレイした感想
物語が静かに進行していく、モダンな雰囲気がいい
本作をプレイしてみて一番最初に思った印象は、「『ゴッド・オブ・ウォー』じゃないみたい」でした。
これまでは神々を相手に散々な暴虐を働いてきたクレイトスさんが、いきなり父になっていて、しかも山奥で隠居生活。この落差たるや・・・。
「地味めな路線で進んでいくのかなぁ」とプレイしていると、冒頭で「謎の男」がやってきてクレイトスさんに突然殴りかかってくる。
そこから怒涛の大迫力戦闘シーンが始まり、「やっぱり『ゴッド・オブ・ウォー』だった!」とテンション爆上がり。一気に物語に引き込まれました。
過去作は「復讐劇」でしたが、本作では「父と子の絆」や「父としての成長、息子としての成長」を主軸に描かれています。
「昔は荒くれものだった男が、父になって不器用ながらも成長していく」という物語、イメージとしては映画『X-MEN』シリーズの最終作『LOGAN(ローガン)』みたいな感じです。
全体としてはやや静かな雰囲気ですが、自然豊かな大地の中で静かに物語が進行していく"今風"な作りになっていることで、新たな『ゴッド・オブ・ウォー』の魅力を引き出しています。
ちなみにこの『ゴッド・オブ・ウォー』というタイトル。これまでのシリーズではロゴに"終わり"を意味する「Ω(オメガ)」が使われていましたが、本作では"始まり"を意味する「α(アルファ)」を横にした文字に変わっています。
一作目と同じタイトルながら、ロゴの変化で物語性のちがいをしっかりと表現している。この憎い演出もたまりません。
ロード画面なし!"全編ノーカット"で進んでいくドライブ感
本作では、いわゆる「ロード画面」が一切表示されません。
アドベンチャーパートから戦闘への移行はもちろん、イベントムービーから戦闘、タイトルメニューから本編スタートなどがすべてシームレスに繋がっています。
こういう作りのゲームは初めて見たので、かなり衝撃を受けました。
クレイトスさんが最初に登場するシーンから戦闘、冒険、新たな人物との出会いなどすべてを余すところなく追体験することが可能。本当に「主人公になって物語を体験している」という感覚になります。
ファストトラベル機能もあるのですが、「異次元の扉を歩いて通る」という設定になっていて、上手いことロード画面を挟まなくても次の世界を読み込めるという作りに。ここら辺はよく考えたなと思います。
一切の切れ目がないので、物語への没入感はほかのゲームの比じゃありません。
ただ難点があるとすれば、一息つくタイミングが分からなくなることですね。
イベントシーンが終わったら移動が始まり、そうこうしているうちに戦闘、またイベント・・・とゲーム内の休憩時間がないので、長時間やっていると疲れてきます。
自分で止めどきを作ればいいのですが、これがまた困ったことにゲームが面白すぎて止められない。止めないとまたシームレスにどんどん物語が進行していき・・・。
今までは「ロード画面なんてなくなればいいのに!」なんて思っていましたが、あれはあれで一息つくタイミングがあってよかったんですね。
特にアクションゲームだと、ある程度のロード画面は必要なのかなと思いました。
異常なまでに迫力があるイベントシーン
本作は物語が「父と子」の話になったことで全体的に落ちついた印象がありますが、それでもイベントシーンの迫力はとてつもないです。
冒頭の謎の男との戦闘シーンは、『ドラゴンボール』さながらに木々や岸壁を削り飛ばしながら互いをぶん殴るというド派手さ。クレイトスさんは年を取ってもやっぱりクレイトスさんでした。
湖を覆うほどのサイズを誇る巨大蛇「ヨルムンガンド」がザッバァーーーと自ら出てくるシーンや、異次元の扉を通って別の世界に行く幻想的なシーンなど、ムービーのクオリティはさすがの一言。
間違いなく、最新ゲームの中でもトップクラスのイベントシーンが見られます。これだけでもプレイする価値がありますね。
戦闘の難易度は高め!やりごたえ十分のアクションバトル
『ゴッド・オブ・ウォー』をといえば戦闘システムも大きな魅力。本作ではシステムが一新されましたが、その面白さは過去作以上のものがあります。
メイン武器となる斧は、妻の形見である「リヴァイアサン」という魔法の武器。敵を斬りつけることができるのはもちろん、投げて敵にぶつけたり、手をかざしただけでブーメランのように戻ってきたりといった使い方も可能です。
過去作に比べると使える武器の種類は限られていますが、ひとつの武器のアクションが増え、付け替えることで固有技が変わる「ルーンアタック」の存在、「リヴァイアサン」や「守護の盾」の強化システムにより、戦闘はより奥深いものになりました。
戦闘の難易度は高めだと思います。僕はノーマルでプレイしていますが、ボス戦では何度もやられてゲームオーバーになりました・・・。
ただ、何度も挑んでいるうちに敵の攻撃パターンや弱点が分かってくるので、「やられても諦めなければ倒せる!」というアクションゲームの楽しさはちゃんとあります。
感覚的には、『ダークソウル』や『ベヨネッタ』が好きな人には合うんじゃないかな?
巨大なボスとのド迫力バトルも、本作ではしっかりと楽しむことができます。全体は静かで地味な印象のゲームですが、ボス戦になると一変して大迫力になるギャップがいいですね。
シリーズおなじみの謎解き要素も健在!
『ゴッド・オブ・ウォー』では体力だけでなく、知力も試されます。シリーズおなじみの謎解き要素は本作でも健在で、メインシナリオはもちろん、道中に隠されたアイテムを見つけるためにはこの謎解きが欠かせません。
謎解きも絶妙なバランスで作られており、やりごたえバッチリ。
クレイトスさんの斧「リヴァイアサン」は物体を凍らせることができるので、斧を投げて歯車を凍結させ止めたり、息子アトレウスに指示を出して鎖を下ろしてもらったり、といった行動が謎解きのカギになっています。
この手のゲームの謎解きは、"アクションのオマケ程度"で取ってつけたようなものも多いのですが、『ゴッド・オブ・ウォー』は謎解きの作りも気合が入っていますね。
武器強化やトロフィーコンプリートに必要な「隠しアイテム」が道中のあちらこちらにあるので、寄り道する楽しみもあります。
本作はオープンワールドではないので基本的に進行ルートが分かりやすくなっているのですが、それでも隠しアイテムは見逃しやすい。僕もたぶん見逃しています。
また、「今は行けないけどストーリーが進行したら行けるようになる場所」も多いので、メインシナリオを進めながらファストトラベルで何度も戻り攻略していくタイプのゲームになっています。
追記①:いい意味であっさりとしている、説明しすぎないシナリオがいい
※クリア後の追記です。ネタバレはありません。
25時間ほどのプレイで、とりあえずシナリオクリアまで進めました。いやぁ、良かった。
戦神であり数多の罪を犯してきたクレイトスが、人として、父として成長していくのと同時に、神の子として生まれたがその事実を知らないまま人として育っていく息子アトレウス。その両者が、旅を通して真実やこれからの生き方を学んでいく。
題材としてはいくらでもウェットな方向(いわゆる"泣き要素")に持っていけちゃいそうなのですが、そうじゃないのが本作のいいところです。
「なぜこうなったのか」という部分を説明しすぎず、あえてアッサリと描くことで、プレイヤーの想像力にゆだねているところが多分にあります。
プレイ後の感想としても変に重たくなりすぎず、ただただ純粋な気持ちで「よかったね・・・やっと終わったね」と思うことができました。
人によっては、「ゲーム中の出来事は全部理解できないと気持ち悪い!」「1から10まで全部説明してくれ!」という方もいるでしょう。もしかしたら、そういう人にはあまり向かないシナリオかも。
僕は生涯でも大好きなゲームの一本に数えられるくらい、本作が好きになりました。本当にプレイしてよかった。
追記②:クリア後もやり込み要素がたっぷり!
『ゴッド・オブ・ウォー』はクリア後にもやり込み要素がたっぷりと用意されています。
ネタバレになるのであまり深くは書きませんが、これまでの世界を探索しなおすことで、新たな敵やサイドクエストを進めることが可能です。
クリア後にやるべきことは、武器や防具の収集と強化、サイドクエスト、探索アイテムの収集などですね。
トロフィーコンプリートまで目指すなら、全体で40~50時間くらいかかりそう?
僕もまだトロコンまで行っていないので、まだまだ『ゴッド・オブ・ウォー』を遊び倒せそうです。
まとめ:硬派なアクションゲームに生まれ変わった新生『GOW』!
今回の新生『ゴッド・オブ・ウォー』は、とても硬派なアクションゲームに生まれ変わっています。物語のテーマやアクションの質など、すべてが現代的にアレンジされました。
過去作のように「爽快感バツグンの無双ゲーム!」という感じではなくなりましたが、シナリオや戦闘システムなどひとつひとつがハイクオリティに。
2018年発売されるアクションゲームの中でも間違いなくトップクラスの出来だと思うので、ぜひこの機会にプレイしてみてください!
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