先月12月に生誕30周年を迎えた『ファイナルファンタジー』シリーズ。ドラクエと人気を二分する国民的RPGで、ファンも多いでしょう。
そんなFFシリーズのキャラクターたちが勢揃いして戦う対戦アクションゲーム『ディシディア ファイナルファンタジーNT』が、PS4専用ソフトとして2018年1月11日に発売されました。
本作はアーケード(ゲームセンター)で稼働している『ディシディア ファイナルファンタジー』の移植版。基本的なシステムや登場キャラは同じで、アーケードの感覚そのままに遊べるので、アーケード版を遊んでいる人にとっては念願の家庭版発売だと思います。
僕はアーケード版は遊んだことがなく、PS4版から始めた初心者勢です。一応、2008年に発売されたPSP版の『ディシディア』は遊んでいましたが、あの頃とは戦闘システムがかなり変わっているので、ほぼ初心者という感じ。
20時間くらいプレイしてみて、ゲームの面白さやコツみたいなものをだいぶ掴んできたので、『ディシディア ファイナルファンタジーNT』のプレイレビューをお伝えしたいと思います。
- 『ディシディア ファイナルファンタジーNT』ってどんなゲーム?
- 『ディシディア ファイナルファンタジーNT』の良い点、面白いところ
- 『ディシディア ファイナルファンタジーNT』のイマイチな点
- まとめ:FFシリーズが好きで、オンライン対戦に興味があれば買い!
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『ディシディア ファイナルファンタジーNT』ってどんなゲーム?
FFシリーズ(ほぼ)全作品からさまざまなキャラが登場して戦う、3D対戦アクションゲーム
『ディシディア ファイナルファンタジーNT』は、FFシリーズの各タイトルからキャラクターが一堂に会して戦う、3D対戦アクションゲームです。
参戦タイトルは幅広く、『I』~『XV』までのナンバリングタイトルはもちろん、『タクティクス』のラムザや『零式』のエースといった派生作品も網羅。
使用できるキャラクターは総勢28名もいて、今後もダウンロードコンテンツによる追加が発表されています。
3vs3のチームバトル
『ディシディア』は3vs3で戦うチームバトルです。キャラクターによってタイプが違い、攻撃力の高い「HEAVY」、動きや攻撃の素早い「SPEED」、遠距離攻撃が得意な「SHOOT」といった特徴があります。
自キャラや仲間のタイプを意識して、守ったり守られたりしながら戦っていくことが重要。
PS4版ではフレンドと一緒に出撃することもできるので、気の合う友だちとボイスチャットで連携を取りながら戦うこともできます。フレンド3人でパーティが組めるのはもちろん、フレンド2人+野良1人といった組み合わせで出撃することも可能。
本作はキャラクターの個性が強く、「敵を拘束するのが得意」「召喚石を割るのが早い」など役割がハッキリしているので、「自分の使っているキャラはこのパーティで何をすべきか?」というのを知るのが勝利への第一歩となります。
PSP版からつながるストーリーモード
『ディシディア ファイナルファンタジーNT』のストーリーモードは、PSP版の"その後"を描いた物語となっています。
PSP版ではコスモスとカオスという二人の神が戦いを繰り広げるという物語でしたが、本作では新たに"マーテリア"と"スピリタス"という二柱の神の闘争にFFキャラたちが巻き込まれるというシナリオに(ちなみにマーテリアの声は元ハロプロの真野恵里菜さん、スピリタスの声は俳優の高橋一生さんが担当しています)。
いわゆるヒーロサイドとヴィランサイドの二陣営モノで、クラウドやライトニングといった主人公側のキャラがマーテリアにつき、ゴルベーザやセフィロスといったライバル側のキャラがスピリタスについて、両陣営が争います。
キャラたちはPSP版のころの記憶がある(思い出す)という設定になっているのが面白く、すっかり気心知れた仲のやつがいたり、新規参戦したノクトが勝手気ままにふるまったりと、各キャラの絡みや特徴がしっかりと描かれています。
『ディシディア ファイナルファンタジーNT』の良い点、面白いところ
シンプルな操作でアクションの敷居が低い!
『ディシディア』は対戦ゲームですが、この手のゲームには珍しいくらい操作がシンプルなので、本作から始めた僕のようなプレイヤーでもすぐに覚えることができました。
基本的にはダッシュ、ガード、ターゲット切り替え、二種類の攻撃ボタンだけでそれなりに戦えちゃいます。
攻撃も複雑なコンボがなく、あったとしてもせいぜい「ブレイブ攻撃(〇ボタン)→ダッシュキャンセル(R1押しっぱなし)→HP攻撃(□ボタン)」といった程度。
ちなみに「ブレイブ攻撃」と「HP攻撃」の違いはこんな感じ。
- ブレイブ攻撃=敵のブレイブ値(攻撃力)を削り、自分のブレイブ値を増やす
- HP攻撃=自分のブレイブ値に応じて相手のHPにダメージを与える
本作には「ブレイブ値」と「HP」の2種類の耐久力があり、ブレイブ値をいくら削ってもHP攻撃を当てないと敵を倒せないゲームです。なので、「ブレイブ攻撃を当てて自分のブレイブ値を上げる→ブレイブ値が上がったところでHP攻撃を当てて相手を倒す」というのが基本の立ち回りになります。
一見するとややこしいですが、この辺はやっていればすぐに覚えられると思います。チュートリアルモードもあるので、本作から初めて遊ぶ方はそれでルールやシステムを覚えましょう(僕も最初にチュートリアルをガッツリやりました)。
戦闘システムは覚えることが多いのですが、操作自体は非常にシンプルなので、アクションが苦手という人でもそれなりにキャラを動かせて、すぐに楽しめると思います。
立ち回り、各種キャンセル、召喚獣・・・奥の深い戦闘システム!
上記のとおり操作自体はシンプルな『ディシディア』ですが、その反面、"立ち回り"は覚えることや意識しないといけないことが多いです。ここを頑張って覚えられるかが、初心者と中級者以上の差だと思います(僕もまだまだ覚えきれていない、バリバリの初心者ですが・・・)。
3vs3のチーム戦ゆえに、本作は立ち回りがとても重要です。HEAVY、SPEED、SHOOTそれぞれのタイプの得意距離で戦うのは必須で、遠距離攻撃が得意なSHOOTタイプを守りながら戦ったり、HAVYタイプが敵を吹き飛ばして孤立させたりと、役割に応じた働きをしなければいけません。
また、攻撃後の硬直時間をダッシュやガード、ステップで消す「キャンセル」も、隙を少なくするのには必要。
そしてなにより重要なのが、戦局を大きく左右する「召喚獣」の存在です。
召喚獣を呼び出すと、広範囲にガード不能なブレイブ攻撃を繰り出したり、各召喚獣ごとに特殊なパラメーターUP効果をもたらしてくれたりします。召喚獣を相手より早く呼び出すことが、勝利へのカギ。
召喚獣を呼び出すためには、一定時間ごとにステージ上に現れる「召喚コア」を破壊する必要があります。
当然、召喚コアの周りには敵が集まってくるので、敵より早く壊したり、逆に召喚コアをおとりにして敵を攻撃したりといった駆け引きが生まれます。上級者になるほど召喚コアをめぐるバトルは激しくなり、読み合いも重要に。
そのほかにも、魔法攻撃がかち合ったときの強さを表す"魔法強度"や、攻撃ごとの"キープ値"や"カット値"、"サーチ技"や"カウンター技"など覚えるべき戦闘システムは複雑かつ多岐にわたります。
初めのうちは細かいことまで気にせずに戦っていても十分楽しめますが、中級者以上を目指すならアレコレと覚えるべきことがたくさんあります。
こういった「操作はシンプルだけど立ち回りが奥深い」というタイプのゲームが僕は大好きなので、かなりハマっています。操作スキルの向上よりも、知識やシステムの理解が勝率UPに繋がる感じがたまりません。
オンライン対戦が面白い!フレンドと遊ぶとさらに熱いバトルが楽しめる
対人戦がメインとなる『ディシディア』。やはりアーケードで人気を博しているだけあって、オンライン対戦の面白さはピカイチです。
立ち回りや読み合いが面白いのはもちろん、28人のキャラの中から毎回違った3vs3のパーティが組まれるので、その組み合わせによる戦い方の違いも面白い。
特に野良で遊んでいると敵パーティだけでなく自分たちのパーティメンバーも毎回変わるため、「今回は味方にSHOOTタイプが多いから、絶対に相手を近づかせないように立ち回ろう」「時限強化系の味方キャラがいるから、なるべく時間をかけて戦おう」みたいに、一戦ごとに新鮮な気持ちで戦えます。
野良で対戦するのもいいですが、やはり本作の真骨頂はフレンドと一緒にパーティを組むことでしょう。
フレンドと組めばタイプの偏りもないですし、通話しながら遊べば「〇〇を狙おう!」「こっちHP少ないから助けて!」といった感じで、連携を取りながら戦えます。
上述したように『ディシディア』は立ち回りが重要なゲームなので、フレンドと連携を取りながら遊ぶことのメリットは計り知れません。
連携を取ってワイワイ遊ぶだけでも楽しいのですが、その連携がうまくハマったときの気持ちよさは素晴らしいです。
キャラクターの個性をアクションにしっかり反映している!
総勢28名も登場する『ディシディア』のキャラクターたちですが、同じようなキャラは一体もおらず、よく棲み分けができていると思います。
剣を投げた場所に瞬間移動できるノクトのシフト攻撃や、黒龍をまとって強力な魔法攻撃が放てるゴルベーザ、攻撃を当ててジョブを"マスター"することで能力が強化されるバッツなど、原作のアクションや特徴をしっかりと反映しているのが素晴らしい。
各キャラごとにモーションや技特性、キャンセルや溜めの有無、強化状態の有無などがまったく違うので、いろんなキャラを使う楽しみがあります。
対戦ゲームなのでキャラ性能の差による強キャラ、弱キャラはいますが、どのキャラも個性がハッキリしていて動かす楽しみ、極める楽しみがあるのがいいですね。
ストーリームービーがよく喋り、よく動く!
本作はストーリームービーの出来がかなりいいです。原作のムービー並みによく動き、よく喋ります。
ストーリーはルート分岐があるシステムで、「グループAは異世界の出口を探しに行く奴ら」「グループBは敵を倒しに行く奴ら」といった感じで、いくつかのパーティに分かれてストーリーが進んでいきます(最終局面では各ルートが収斂していきますが)。
そのため、絡みがあるキャラ、ないキャラもいるのですが、一応どのキャラに見せ場が作られているのはいいですね。
オンライン対戦がメインのゲームなのでストーリーボリュームはあまりないですが、こういったオールスターモノ特有の「原作ではありえない夢の絡み」はファンとしては嬉しいところ。
キャラクターのカスタマイズ要素が楽しい!
各キャラには通常コスチュームのほかに、原作ファンならニヤッとできる別verコスチュームや武器がたくさん用意されています。
コスチュームや武器を変更しても対戦時のステータスが変わるわけではありませんが、やはりいろんなコスでバトルが楽しめるのはいいですね。
武器やコスチュームを集めるにはゲーム内通貨やトレジャー(宝箱)を集める必要があります。
これが良くも悪くも集まりにくく、ガンガン解放できるわけではありません。ある意味ではコスチュームや武器に希少価値があるため、解放したときには「やっとこのコスが使えるようになった!」 という嬉しさがありますね。
『ディシディア ファイナルファンタジーNT』のイマイチな点
オフラインモードでやれることが少ない
本作はオンライン対戦を主に遊んでいくゲームなのですが、反面、一人で遊ぶオフラインモードはスッカスカです。やれることが超少ない。
ストーリーモードも基本はムービーを観て、シナリオに応じた対戦がちょっとあるくらいで、育成要素ややり込み要素のようなものは一切ありません。
PSP版のころはRPG的な育成要素もあってストーリーも楽しかった記憶があるのですが、ああいうものを期待して買うとかなりがっかりすると思います。
ストーリーモード以外だと、6連戦のCPUバトルが楽しめる「ラッシュバトル」と、バトル設定を自由に変えて戦える「フリーバトル」くらいしかありません。
オフラインでじっくり遊ぶようなモードはないので、オンライン環境がない人、オンライン対戦にまったく興味がない人は購入を見送ったほうがいいと思います。
マッチングの時間がやや長く、テンポが悪い
これはサーバーの問題なのかプレイヤー人口の少なさの問題なのかわかりませんが、オンライン対戦時のマッチングにかかる時間がやや長い気がします。
特にランクが変動する「クラスマッチ」においてその傾向は顕著で、連戦したいときも1戦ごとに2~3分の時間がかかり、テンポがかなり悪い。
ゲームのシステム上仕方ないのですが、マッチングしたあとに自パーティや相手パーティを見てスキルや召喚獣を変更するキャラ設定の時間も入り、それがテンポの悪さに拍車をかけていますね。
対戦自体は非常に面白いゲームなので、このあたりのマッチング時間が改善されるとより快適に遊べる気がします。
まとめ:FFシリーズが好きで、オンライン対戦に興味があれば買い!
オフラインモードの空疎っぷりやマッチングの問題はありますが、オンライン対戦そのものは非常に面白いです。
個性豊かなキャラクター、奥深い戦闘システム、フレンドと協力しながらのチーム戦など、対戦のモチベーションが高まる要素がふんだんに盛り込まれています。
FFシリーズファンで、かつオンライン対戦に興味があれば買って損はないでしょう。使いたいキャラが一体でもいれば、そいつをひたすら極めるのもいいかもしれません。
ちなみに僕は、クラウド、ゴルベーザ、ウォーリアオブライトの3体を使っています。もっと強くなりたいなぁぁ。
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