マウス本体を動かさずに、本体についている球体を回転させることでカーソルを移動させることができるトラックボールマウス。
通常のマウスに比べて腕の疲れを感じにくいので、パソコン作業が長引くユーザーに人気を博しています。
長らくのあいだ、トラックボールマウスの一番人気商品はロジクールの『MX570』でしたが、ついに先日9月22日に新作商品『MX ERGO』が発売されました。
僕も一年くらい前から前モデルである『M570』を使っていて、すっかりその魅力の虜になっていたユーザーの一人。
新作商品が出るということで、「これは買わねば!」とAmazonで即刻予約。発売日にゲットし、数日間使用してみました。
今回はロジクールのワイヤレストラックボールマウス『MX ERGO』を使ってみた感想を書いていきたいと思います。
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『MX ERGO』ってどんな商品?
前機種から約7年ぶりとなる新作トラックボールマウス!
トラックボールマウスは一部のユーザーに人気のある商品なのですが、いかんせん新商品が全然発売されないという悩みがありました。
なんと今回発売された『MX ERGO』は、前機種『M570』から約7年ぶりの発売となる新商品。
僕はこの一年でトラックボールユーザーになったので待たされた感は少ないのですが、昔からのファンからすると「やっとか・・・!」という思いでしょう。
トラックボールユーザーのなかには、「壊れたからまた同じマウスを買いなおす」というのを7年近く繰り返している人もいるはず。
そういった意味で、『MX ERGO』はユーザーの期待を一身に背負ったトラックボールマウスといえます。
最大の特徴は20度まで傾斜をつけられる角度可変機能!
『MX ERGO』が前機種から変わった最大のポイントは、マウス本体の角度を20度まで変えられること。
人間工学に基づいたデザインによって通常のマウスに比べ筋緊張が約20%軽減され、より疲れにくくなっています。
自然な角度で手を置くことができるので、より快適な操作性を実現。長時間のパソコン作業でも安心です。
『MX ERGO』の内容物をチェック
まずは『MX ERGO』の内容物を確認しましょう。
中を開けると入っているのはトラックボールマウス本体、USBに差してPCとマウスをワイヤレス接続するUnifyingレシーバー、高速充電用のMicro-USBケーブル、そして簡単な取扱説明書&保証書。
PCとのワイヤレス接続はUnifyingレシーバーを使う以外にも、Bluetoothでも接続可能です。PC本体にBluetooth機能が備わっていれば、レシーバーを使う必要はありません。
マウス本体は艶消しの表面処理がほどこされていて、指紋が目立ちにくいものに。前モデルの『M570』はテカテカしてて若干安っぽかったので、個人的にはこっちのほうが好みです。
要であるトラックボール部分も、前モデル『M570』のブルーメタリックからシックなガンメタリックに変更。
ボタンは左クリックのとなりに2つ、トラックボールのところに1つの計3ボタン。スクロールホイールは中央ボタンのほか、左右の水平スクロールにも対応しています。
また、ホイール下についている数字付きのボタンは、2台のデバイスに同時接続する際の切り替えに使います。
いずれのボタンも個別にキーストロークを設定できるので、自分がよく使うショートカットキーを登録しておくこともできます(デバイス切り替えボタンのみ変更不可)。
底面は滑りにくいラバー素材になっています。
底面部分と本体部分は特殊なマグネット式のヒンジでつながっており、ここの調節でマウスの角度を変えることができます。
角度は0度or20度どちらかしか選べず、あいだの角度で固定することはできません。
0度の場合と、
20度の場合。
前モデル『M570』との比較
『MX ERGO』は前モデル『M570』と比べると本体サイズはそれほど変わらないのですが、高さ(厚み)が増しています。
手のひらに当たる部分がこんもりとしたフォルムになっているので、握ってみると見た目以上に大きく感じるようになりました。
また、スペック上の最大の変化が重さです。『M570』が142gだったのに対し、『MX ERGO』は259g(底面プレート含む)。
金属製のプレートが付いたことで、本体重量は大きく増しています。
使ってみた感想
やはりトラックボールは最高!角度がついたことで、たしかに疲れにくくなっている!
すでに前モデル『M570』の時点でトラックボールの魅力に憑りつかれていましたが、『MX ERGO』でもその使いやすさは健在です。
トラックボールの大きさや操作感自体は『M570』と変わらないのですが、『MX ERGO』は20度の角度がついたことで、疲れにくさが段違いになっています。
僕も買うまでは「20度くらいでそんなに変わるのか?もし前モデルと使用感の違いが判らなかったらどうしよう・・・」なんて不安に思っていましたが、 使ってみるとこれがまったく違う。
実際に持ってみないとこの感覚は伝わらないので説明するのが難しいのですが・・・。
3日間『MX ERGO』を使ってからまた『M570』を持ってみたら、全然しっくりこないんです。
「あれほど『M570最高!トラックボール最高!』と思ってのに、こんなに変わるのか・・・!」と驚きました。
角度は0度か20度のどちらかを設定できるのですが、僕はすっかり20度モードでしか使っていません。これがすっごくラク。
人間工学ってやはり理にかなっているんだなと感じました。馬鹿にできない。
ボタンが増えたことで利便性アップ!ホイールも回しやすくなっている
前のモデルを使っていて唯一不便に感じていたのが、ボタンの少なさでした。
『M570』にはボタンが2つしかついていないので、ブラウザの「進む」と「戻る」を設定したらもういっぱいに。
しかし『MX ERGO』では3つのボタン+左右スクロールの計5つにショートカットキーを設定できるので、 利便性が向上しています。
僕は「進む」「戻る」「次のタブに移動」「前のタブに移動」、そしてiTunesもよく使うので「再生/一時停止」を割り振っています。
ボタンが十何個もついているようなゲーミングマウスにはさすがに劣りますが、普通にブラウザを見たり作業したりする分にはこれで十分です。
また、スクロールホイールが回転しやすくなっているのも嬉しいポイントです。
『M570』では「カリッカリッ・・・」という感じだったのが、『MX ERGO』は「シャラシャラシャラシャラ・・・」という感じの滑らかさに。
ホイール部分は前モデルでも特に不満を感じていませんでしたが、こうやって改善されるとやはりこっちのほうが使いやすいと感じますね。
電池式からバッテリー充電式に!駆動時間は短くなったが、それでも最長4ヶ月も動くのは素晴らしい
普通のワイヤレスマウスに比べて駆動時間が長いことも、トラックボールマウスの魅力です。
『M570』は単三乾電池を使っていましたが、『MX ERGO』ではバッテリー充電式に変っています。
『MX ERGO』は一回の充電で最長4か月も使用可能に。また、たった一分間充電するだけで一日中使えちゃいます。
ワイヤレスマウスを使ってると毎日の充電が煩わしかったりしますが、『MX ERGO』なら心配ありません。
しかし、『M570』は乾電池一本で最長18ヶ月も持つバケモノだったので、駆動時間においては負けています(実際、僕もこの一年間で一度も『M570』の電池を変えていません)。
まぁ4ヶ月持つだけでも十分なのですが、僕を含めた前モデルユーザーは充電するの忘れそうだなぁ・・・。
女性や手の小さい人には使いにくいかも?また、持ち運びには不向き
疲れにくさ、バッテリー駆動時間などあらゆる面で使い勝手がいい『MX ERGO』ですが、唯一難点を挙げるとすればやや本体サイズが大きく、重たいこと。
ごくごく普通サイズの成人男性である僕には『MX ERGO』の大きさはちょうどいいのですが、女性や手の小さい男性にはやや大きくて使いづらいと感じるかもしれません。
それでも通常のマウスに比べると本体を動かさなくていい分、疲れは感じにくいと思いますが。
ちなみに、僕の手のサイズは19cm(手首から中指の先まで)です。このくらいのサイズだとまったく問題なくフィットしてくれるはず。
また、本体が重たいので持ち運びには不向きです。
底面プレートも磁石でくっついているだけなので、そのままカバンに放り込んだりすると外れちゃいます。
一応持ち運び用のハードケースも販売されていますが、基本的には自宅で使うことを前提としたマウスでしょう。
もし、「手が小さいからフィットするか不安」とか「持ち運びで使いたい」という方がいたら、前モデルの『M570』がおすすめです。
まとめ|トラックボールマウスの最上位モデルが欲しいなら間違いなくおすすめ!
「一番いいトラックボールマウスが欲しい!」と思ったら、間違いなく『MX ERGO』はおすすめできます。
機能性、疲れにくさともにカンペキ。まさにトラックボールマウスの最上位モデルといえるでしょう。前モデル『M570』と比べても、確実に進化しています。
ただし価格も進化している点には注意。
『M570』がAmazonで約4,000円で買えるのに対し、『MX ERGO』は約12,500円。3倍のお値段になっています。
「いきなり高いトラックボールマウスを買うのは不安」という場合は、まず『M570』を買って試してみるのもいいかもしれません。
でも一度トラックボールマウスの魅力に憑りつかれたら、絶対に上位モデルが欲しくなると思いますよ・・・?