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『Detroit: Become Human』のおもしろさを全力で伝えたい!何がそこまで魅力的なのか?

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2018年5月25日に発売されたアドベンチャーゲーム『Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)』

 

 

昨年の東京ゲームショウ2017でデモ映像を観たときから僕もずーーっと気になっており、発売を楽しみにしていた本作。

 

当然発売日にゲットし、睡眠時間を削ってまでやり続け、翌日には1週目のシナリオをクリアしてしまうほどすっかりハマってしまいました。

 

 

 

すでに"うるさがた"のゲーマーからも高く評価されている『Detroit: Become Human』ですが、何がそこまで魅了するのでしょうか?

 

そこで今回は、「『Detroit: Become Human』のなにがそんなに面白いのか?」という本作の魅力やそのすごさについて、僕なりに全力でお伝えしたいと思います。

 

 

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途中でやめることを許さない、非常に残酷なシナリオ分岐 

 

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『Detroit: Become Human』は3体の異なるアンドロイドの主人公を操作し、プレイヤーの行動や選択によってシナリオが分岐していくアドベンチャーゲームです。

 

そのルート分岐の数はもはや過去のアドベンチャーゲームのそれをはるかに超えていて、緻密で多岐にわたります。

 

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選択肢によっては登場人物が(下手をすると主人公が)死んでしまうルートもあるのですが、『Detroit: Become Human』ではそれでもゲームオーバーになることなく、物語は進行していきます。

 

「誰が死のうとも、誰を殺そうとも途中でやめることを許さない」というのは非常にシリアスで残酷。しかし、「それこそが現実である」と言えるかもしれません。

 

選んだルートによっては、衝撃的なタイミングで「まさか!」という人物が死んでしまうこともあります。

 

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僕も一周目は比較的穏便に進めてクリアすることができたのですが、ためしに友人にプレイしてもらうと、僕とはまったく違うルートを進んでいく。

 

「へー、こんなルートもあるんだ」と感心していると、ある選択肢を選んで序盤から主人公の一人が死亡。僕も友人も絶句してしまいました。

 

結局友人は、たった2時間ちょっとのプレイで、主人公1人を含めて登場人物4人が死んでしまうという結果に。

 

僕がプレイしたときはその時点での犠牲者が0人だったので、「え、これだけ死んでも物語が進むの?」と懐疑的でしたが、ちゃんとその後もシナリオは展開されていきます。

 

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一般的なアドベンチャーゲームなら、「ゲームオーバーになったからやり直そう」といったことが可能ですが、『Detroit: Become Human』ではそれはできません。

 

何が起きようとも、そのシナリオはエンディングまで向かっていきます。

 

100人が遊んだら、100通りのシナリオがあるのが『Detroit: Become Human』です。

 

特に1周目は、どんなルートに進もうともやり直しをしたりせずに最期まで進めることをおすすめします。

 

ゲームとは思えないほど圧倒的な世界観の作り込み

 

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『Detroit: Become Human』は、世界観の圧倒的な作り込みっぷりも魅力のひとつです。

 

舞台となるのは、今からちょうど20年後の2038年のアメリカ・デトロイト。人工知能やロボット工学の技術が発展し、労働や家事といった作業が可能な、人間そっくりの「アンドロイド」がいる世界を描きます。

 

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街中を歩くと、公園でアンドロイドが子どもたちと遊んでいたり、ランニングする人に並走して走行距離や心拍数を教えてくれるアンドロイドがいたり、ベンチに座るおじいちゃんの話相手になってあげているアンドロイドがいたりと、人間たちと豊かに共存している姿が描かれます("豊かに共存"というのは非常に一面的な見方なのですが・・・)。

 

労働源であり、介護ロボットであり、ベビーシッターであり、家事従事者であり、スマートデバイスでもあるアンドロイドは、2038年の人間社会にとっては無くてはならない存在なのです。

 

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たった1カットで、これらの事情をセリフではなく映像で説明しています。

 

ゲーム中で、あちこちに落ちている「雑誌」を読むことでも、『Detroit: Become Human』の世界観を知ることができます。

 

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ある科学雑誌では、アンドロイドだけを乗せた宇宙探査計画の話が出ていたり、またある週刊誌では、アンドロイドと性交渉する若者が増えたことで少子化問題が加速していると話題になっていたりと、その世界のさまざまな事情がわかる。

 

「事故直前に、"どちらを轢くべきか"といったことを瞬時に判断する自動運転車登場」という雑誌を見たとき、僕は思わず背筋が凍りました。

 

これは事故が避けられない場合に、たとえば「AさんとBさんのどちらかにぶつかる」という状況で、年齢や性別、労働能力などをAIが瞬時に判断して、どちら轢くかを判断するというもの。

 

非常に功利主義的な考え方ですが、現実に自動運転車がある以上、こういった問題が起きてもおかしくはない。ゲームの世界でありながら、現実世界ともリンクしたような問題提起がなされています。

 

また、"現実社会を思わせるような問題提起"という視点でいうと、トッド・ウィリアムズという主要登場人物の存在も忘れてはいけません。

 

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トッドは、主人公の一人である女性アンドロイド「カーラ」の所有者で、小太りで酒浸りの中年男性。

 

元々はタクシードライバーとして働いていたのですが、自動運転車の普及で失業。その後も肉体労働者として働いていたものの、それもアンドロイドに職を奪われて失業してしまいます。

 

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『Detroit: Become Human』の世界には、こういったアンドロイドの普及によって職を奪われてしまった人達が多数登場し、街中ではデモ活動をしている人も見かけます。

 

「よそからやってきた労働者によって職を奪われる」というのは、移民問題にあえぐアメリカ社会そのもの。トランプ大統領の支持層とも重なります。

 

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そういった人たちにとっては当然、アンドロイドは憎悪の対象です。アンドロイドを見かければ、アンドロイドが反撃しないのをいい事に陰湿なイジメを繰り返します。この描写はまさに人種差別そのものと言えるでしょう。

 

他にも挙げていくとキリがないですが、こういった細かな部分に至るまで世界観の作り込みがされているのが『Detroit: Become Human』というゲームなのです。

  

「これなら映画でいい」という意見があるが、それじゃあ意味がない

 

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レビューなんかを見ていると、「 『Detroit: Become Human』はゲームじゃなくて映画っぽい。これなら映画でいい」というような意見を見かけるのですが、それだとこのゲームの魅力は半減するどころか、まったく意味がないものになってしまうと思います。

 

本作はそのルート分岐の多さによって、「この物語は自分自身が選んだ道なんだ」という実感を持たせます。

 

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それにより、登場人物への思い入れが強くなり、登場人物やこの世界に起きている問題を"自分自身のこと"のように真剣になって考えることができるのです。

 

上述したように、『Detroit: Become Human』の世界には現実社会にも繋がるようなさまざまな問題提起がなされています。

 

これらの問題を、主人公や登場人物たちと一緒になって「自分ならどうするだろう?」「どうすればより良い方向に導けるだろう?」と悩む。

 

この事こそが、『Detroit: Become Human』がゲームである最大の意義です。

 

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映画やドラマでも、いわゆる"考えさせられる"ということは多々ありますが、そのほとんどが他人事として片づけてしまう。

 

真の意味で登場人物と一緒になって悩み、葛藤するというのは、ゲームでしか味わえないものだと思います。

 

だからこそ、『Detroit: Become Human』は映画ではなくゲームでなければいけないと思うのです。

 

まとめ:とにかく面白いから遊んでくれ! 

 

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ここまでアレコレと言葉を並べて『Detroit: Become Human』の魅力について語ってきましたが、僕が語るよりもまずプレイしていただければ、その面白さは一発で分かると思います。

 

『Detroit: Become Human』は2018年、マストで遊ぶべきゲームだと思いますね。 

 

よほどアドベンチャーゲームが嫌いな人は別ですが、そうでない人であれば間違いなく『Detroit: Become Human』の魅力にハマるはず。 

 

特に映画好きや、「ゲームはシナリオ重視!」という人には超おすすめの一本です。

 

 

 

 

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