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『ゼノブレイド2』評価・感想・レビュー!奥深いバトルシステムが楽しめる王道RPGの傑作

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戦略性の高いバトルと、広大なフィールドを自由に駆け巡る冒険が楽しめるRPG『ゼノブレイド2』がNintendo Switch専用ソフトとして2017年12月1日に発売されました。

 

 

本作は2010年に発売されたWii用ソフト『ゼノブレイド』の続編になりますが、ストーリー的な繋がりはなく、本作から初めて遊ぶ人でも楽しめる作品になっています。

 

僕も前作『ゼノブレイド』は未プレイだったのですが、『2』から遊んでも十分に物語や世界観に入り込むことができました。

 

発売日に購入して、プレイ時間は25時間くらい、物語中盤まで進めたので、『ゼノブレイド2』のプレイレビューを書いていきたいと思います。

 

 

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『ゼノブレイド2』ってどんなゲーム?

 

超巨大生物「巨神獣(アルス)」の上で暮らす人々が、"楽園"を求める物語

 

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物語の舞台となるのは、雲海に覆われた「アルスト」という世界。

 

人々が住んでいた大陸は"ある出来事"により雲海の下へと沈んでしまい、残された人類は超巨大生物「巨神獣(アルス)」の上に国を築いて生活しています

 

この「アルス」という生き物が本当に巨大で、そのスケールの大きさがそのまま物語の壮大さに繋がっていますね。

 

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主人公たちの冒険は基本的にこの「アルス」の背中の上で繰り広げられるのですが、あまりに巨大なため、アルスの上にいるということを思わず忘れてしまうほど。

 

「アルス」は神が作り出した獣。しかし生き物であるがゆえに寿命があって、「寿命が尽きたアルスたちが次々と死んでいって、人類の住む場所がどんどん無くなっている」というのが世界観の前提にあります。

 

世界樹の上にあるといわれる、人類が自由に住める"楽園"を求めて壮大な冒険へと出発する、という物語です。

 

「ドライバー」と「ブレイド」の絆で戦うバトルシステム

 

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本作は、前線で敵と直接戦う「ドライバー」と、そのドライバーに武器や力を供給するサポート役「ブレイド」の二人一組で戦うバトルシステム。ガンガンで連載していた『ソウルイーター』でいうところの、「職人」と「武器」のような関係です。

 

ブレイドはドライバー1人につき3体までセットすることができるので、さまざまな武器や属性、効果を自由に組み合わせることが可能。

 

戦闘は自動で攻撃する「オートアタック」により進行し、ゲージが溜まったら術技である「ドライバーアーツ」を発動してダメージを与えていきます。

 

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「ドライバーアーツ」はセットしているブレイドによってダメージや効果が異なるので、攻撃、防御、回復のバランスが取れたパーティ編成にするのがキモです。

 

ドライバーアーツの連携で敵の体勢を崩すことができる「ドライバーコンボ」や、特定の必殺技を組み合わせて大ダメージを与える「ブレイドコンボ」、ブレイド同士が連携する「チェインアタック」などさまざまなコンボシステムがあるので、戦闘に慣れてくるほど爽快なバトルが楽しめるようになります。

 

『ゼノブレイド2』の良い点、面白いところ

 

少年が少女に出会う、"王道ボーイミーツガール"的なストーリー

 

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『ゼノブレイド2』の物語は、主人公であるサルベージャーの少年レックスが、伝説のブレイドであるホムラという少女に出会うところから始まります。

 

ホムラは世界樹の上にある"楽園"で生まれ、その故郷に帰るためにレックスに協力を依頼し・・・というストーリーは、『天空の城ラピュタ』のような王道ボーイミーツガール路線の物語

 

純粋で仲間思いな主人公、控えめだけどしっかりとした意志を持つヒロイン、脇を固めるマスコットキャラやギャグキャラといったパーティメンバーなど、構成はベタ中のベタなのですが、この雰囲気がなんとも懐かしくてたまりません。子どものころに遊んだ王道RPG的な展開で、安心して遊べました。

 

必殺技を叫んで敵を倒したり、主人公がピンチに陥ると覚醒したりと、物語の随所にアニメ的な演出がほどこされており、こういったベタでまっすぐな展開が好きな人ならハマるはず。

 

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逆に、大どんでん返しなストーリーや仲間の裏切りみたいな、暗くてギスギスした雰囲気を求めている人には本作は合わないかもしれません。

 

「ちょっと臭いな・・・」と思うような展開も続きますが、奇をてらったストーリーが増えてきた昨今ではむしろ新鮮に映るので、これはこれでいい感じですね。

 

ムービー演出も多く、3DCGによるキャラクターたちのアクションシーンはかなりのクオリティ。ひとつひとつのアクションがしっかりと作り込まれているので、安っぽさはまったく感じません。特に、序盤の戦闘シーンは必見。

 

キャラクターに命を吹き込む、豪華声優陣たちの演技も素晴らしい。

 

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熱い主人公を演じさせたら天下一品の下野紘さんや、控えめなヒロインを演じる下地紫野さんがばっちりハマっています。

 

クールな敵役であるシンを演じる櫻井孝宏さん、主人公の前に幾度となく立ちはだかるメツを演じる中村悠一さんもいい。

 

個人的には、関西弁&ギャグキャラポジションのパーティーメンバー、ジークを演じる津田健次郎さんがたまりません。

 

理解するとどんどん楽しくなってくる戦闘システムは、スルメゲー的な面白さ

 

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本作はRPGなのですが、戦闘は基本的にオートで進行していきます。プレイヤーの操作は「ドライバーアーツ(術技)」の発動や、必殺技の発動タイミングを指示するだけ。

 

『ゼノブレイド』を初めて遊ぶプレイヤーは、たぶんこの戦闘システムの面白さがさっぱりわからないと思います。僕も序盤は全然面白さを感じず、「ただ突っ立ってるだけで何もやることがない・・・」と正直、飽き飽きしていました。

 

ところが中盤以降になってコンボシステムを理解し、パーティーメンバーが増えたり、さまざまな特性を持つブレイドが手に入るようになると、途端に面白くなってくるんです。

 

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特定の属性を持つ必殺技を順番に発動することで「ブレイドコンボ」という連携ができるのですが、これが思い通りにできるようなってから戦闘が楽しくなってきました。

 

コンボができるようになるとアクションゲーム的な楽しさが生まれ、演出の派手さも相まって、どんどん爽快感が増していきます。

 

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『ゼノブレイド2』は雑魚敵でもHPが高く固いので、コンボシステムを理解して使っていかないと効率よく倒すことができません。

 

序盤のうちは雑魚戦でも戦闘が冗長になりがちで、システムを理解しないうちは戦闘が苦痛に感じると思います(僕は慣れるまで10時間以上かかりました・・・)。

 

「ブレイドコンボ」以外にも、ドライバーアーツの組み合わせで発動する「ドライバーコンボ」や、パーティゲージを溜めることで発動する「チェインアタック」などさまざまな戦闘システムがあるので、理解度が深まるほどにやれることが増えていき、どんどん戦闘が楽しくなってくるんです

 

パッと見はシンプルに見える戦闘システムですが、実は奥が深い、スルメゲー的な面白さを持つゲームだと思います。

 

広大なフィールドを自由に駆け回れるオープンワールドな世界

 

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『ゼノブレイド2』は、見渡す限りの広大なフィールドを自由に駆け巡ることができる、オープンワールドなRPGとなっています。

 

ただ広いだけでなく、洞窟や崖があったり、雲海を泳いで進むことができたりとフィールドに高低差や奥行きがあるので、移動が単調にならないのも嬉しい。

 

フィールドにはさまざまなモンスターが闊歩していて、近づくとシームレスに戦闘へと移行。本作は戦闘時間が長いので、雑魚戦のテンポが悪く感じるところもあるのですが、シームレスに戦闘が始まってくれるのは◎。

 

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全体としてはクラシカルな雰囲気のRPGなのに、細かいところで"今っぽい"システムを取り入れています。

 

一度訪れた土地にはマップからすぐに移動できるファストトラベル機能もあり、ロード時間も短いので移動はまったく苦じゃありません。サブクエストのおつかいであちこち飛び回るときも、サクサク進めることができます。 

 

ブレイドを手に入れるためのガチャシステム「同調」がワクワクして楽しい 

 

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武器であるブレイドは、「コアクリスタル」というアイテムを入手して、「同調」することで手に入ります。

 

手に入るブレイドの容姿や能力は基本的にランダムなので、スマホゲームのガチャのようなワクワク感があるシステムになっています("一応"課金要素はなく、通常のプレイですべてのブレイドが手に入ります)。

 

レアブレイドは通常のブレイドとは違い、特別な容姿や能力を持っているので、これを集めるのがまた楽しい。

 

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デザインは田中久仁彦さん、タイキさんなどさまざまなイラストレーターさんが担当していて、声優さんたちも超豪華。悠木碧さん、宮野真守さん、斎藤千和さんといったそうそうたるメンバーが声を当てています。

 

ブレイドたちは一緒に冒険をすることで「キズナ」が深まっていき、戦闘やフィールド採集で役に立つスキルをどんどん覚えていくので、一度生み出したブレイドを育てる楽しみもあるのがいいですね。愛着が湧きます。

 

『ゼノブレイド2』のイマイチなところ、残念な点 

 

戦闘が冗長になりがちなので、雑魚戦がとにかくめんどう 

 

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上述したとおり、『ゼノブレイド2』の戦闘システムは戦略性が高く、プレイヤーが考える余地が多いので慣れてくると非常に面白いのですが、一回の戦闘時間がとにかく長いのが残念なポイントです。

 

雑魚敵とのレベル差があっても、一回の戦闘時間が1~2分くらいかかってしまい、とにかくテンポが悪い。敵のHPが高くて固いので、基本的に瞬殺することができないゲームになっています。 

  

せっかくシームレスにバトルが始まるのに、このテンポの悪さはいかんともしがたいですね。中盤以降は雑魚敵をできるだけ避けて、サブクエスト攻略で経験値を稼いでレベル上げするようになってしまいました。

 

戦闘時間がもうすこし短くなれば、さらにいいゲームになったのかなと思います。

 

全体的にシステムの説明不足感があり、理解するまでに時間がかかる 

 

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ドライバーアーツやブレイドアーツ、コンボなどさまざまな要素がある『ゼノブレイド2』の戦闘システムなのですが、どうも説明不足感があり、人によっては理解するまでにかなり時間がかかるかもしれません

 

一応、最初にチュートリアル戦闘があるのですが、説明してくれるのが一回きりで、そのあとその説明を見返すこともできないため、なかなか理解しづらい作りになっています。 

 

戦闘システムを理解してからが『ゼノブレイド2』の魅力が存分に味わえると思うので、その敷居が高くなっているのは残念ですね。

 

僕も理解するまでに相当時間がかかったので、「もしかしたら、面白さが分からずに途中で投げちゃう人もいそうだなぁ・・・」なんて感じました。 

 

まとめ|テンポが悪いところもあるが、全体としては高クオリティのJ-RPGの傑作 

 

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やや冗長であったり、テンポが悪いと感じるところもありますが、ストーリー、キャラクター、戦闘システム、フィールドなど、あらゆる要素が高いクオリティで作り込まれていると感じるRPGです。

 

ボタン押し(いわゆるQTE)や必殺技の発動など、一応のアクション要素はあるものの、基本的な攻撃はオートで進んでいくので、アクション要素のあるRPGが苦手な人でも大丈夫だと思います。

 

昔懐かしい"王道RPG"的な展開でありながら、奥深い戦闘システムやオープンワールド、ガチャ要素といった新しい要素もしっかりと取り込んだ、J-RPGの傑作といえるでしょう。 

 

 

 

 

 

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